楽天石橋良太投手(28)が、2日前に覚えた新球「チェンジアップ」で開幕ローテーションを引き寄せた。DeNAを相手に5回2安打無失点。

2月20日の練習試合(阪神戦)では、3回4安打3失点と結果を残せなかった。中14日で先発登板し、雪辱を果たした。

4回先頭のDeNAオースティンに対して、カウント1-2から投じた決め球は、低めに沈むチェンジアップ。空振り三振に仕留めた。その後も低めにボールを集めた。「5回無失点という結果は良かった。(他の)先発の人たちは、だいぶ仕上がって来ている。そこに乗り遅れないように、必死になってつかみたいです」と鼻息を荒くした。

シュート、カットボールが組み立ての軸を担うが、投球の幅を広げるために落ち球習得に挑戦。当初はフォークを投げていたが、ボールが指に引っかかる感覚がぬぐえず断念。「一昨日のピッチングで、いろいろな握りを試してチェンジアップが投げられるようになった」と方向転換。武器を偶然発見した。

昨季は中継ぎで開幕スタート。初勝利を含む8勝とブレークした。今季は開幕ローテ入りを期待されている。三木監督も「強い球をしっかりインサイドにも投げ込んでいて、彼らしさが出ていた。(開幕ローテ入りに)期待の大きい投手です」と目を細めた。育成からはい上がった右腕が着実に結果を積み重ねた。【佐藤究】