中日梅津晃大投手(23)が広島との練習試合に先発し、開幕ローテ入りを猛アピールした。5回を62球でまとめ、5安打無失点。自慢の直球がバラつく場面もあったが、カーブやフォークを駆使して要所を締めた。「結果的に無失点にできたことが良かった。広島はパワーのある打線。気持ちで勝負ができました」。

序盤、直球が暴れても試合をコントロールした。最速は147キロ止まりで1,2回は得点圏に走者を置いたが、3回以降は安定感を取り戻した。カーブで有利なカウントを作り、アウトを積み重ねた。4回2死から会沢には直球を見せ球に、138キロのフォークで空振りの三振も奪った。「粘り強くゼロで抑えるクセをつけたい」。オープン戦初戦から続いていた先発投手の失点にも、15試合目で終止符を打った。

与田監督も目を細め、期待の高さを明かした。「そう(ローテ入り)なって欲しい。特に梅津の場合は」。キャンプ終盤、右肘の張りでスローダウン。一時は危ぶまれた開幕ローテ入りを再び引き寄せた。「チャンスはある。与田監督、阿波野コーチが使いたいと思われるようになりたい」。新型コロナウイルスの感染拡大余波による開幕延期で、先の見えない日々が続く。だが2年目快速右腕は、開幕ローテをしっかりと視界に捉えた。【伊東大介】