オリックス吉田正尚外野手(26)が21日、京セラドーム大阪での自主練習後、オンライン取材に応じた。「少し、キャンプのようなこともやっている。個人としては強く、しっかり振って打球速度を。トレーニングももう1つ、強化するということで、キャンプに近い感覚でやっています」などと現状を説明した。

前日20日に夏の甲子園中止が決定。自身も09年夏に敦賀気比(福井)で、1年生ながら出場を果たしていた。それだけに、高校球児の胸中を察し「僕も甲子園を目指していた球児の1人なので気持ちも分かりますし、3年生はセンバツも中止になりましたし、一番上の学年になってやっと、自分たちの代が来たと思っていたところでのこの1年間はすごく悔しい、悲しい、いろんな気持ちになって先が正直、見えない状況だと思う。なかなか言葉は見つからない。これで野球が終わる選手もいると思う。プロを目指す選手もいると思うんですけど今までやってきた3年間、野球以外もそうですが、今後の人生につながってくると思う。また次のステップで頑張ってほしい」とエールを送った。

5月上旬には、新型コロナウイルスの感染拡大防止に努めるべく、母校がある福井・敦賀市に山田、山崎颯とともにサージカルマスク約1万枚を寄贈した。故郷の後輩を思えばこそ「小さいときからの憧れでもありました。そこを目指して頑張って活躍してプロに入るのが、なんとなく自分のなかで理想にしていたので甲子園は目標という形でした。最後、3年生はプレーして、野球に限らずですが、プレーできる環境をつくってあげられたらいいと思いますが、たくさんの人が動いていること。なかなか難しいですけど、一番はコロナの現状が収まってくれれば、そういう可能性もすごく広がってくると思う」と言葉を紡いだ。