日本ハム金子弌大投手(36)が、逆転勝利を引き寄せる好救援で今季初勝利を挙げた。25日、ソフトバンク戦(ペイペイドーム)の4回から3番手として登板。毎回安打を打たれ、走者を背負いながらも要所を締め、今季最長の3回を投げ3安打無失点に抑えた。中盤、強力ソフトバンク打線に追加点を与えない好投で流れを引き寄せた。

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金子の好リリーフが逆転劇を生んだ。先発村田が4失点、2番手福田が2失点と、序盤から大量リードを許す暗い展開でも冷静にマウンドに立っていた。「先のことを考えると結果が出ないので1人1人いこうと。しっかり、その打者を抑えるというふうに意識していた」。一時6点差あった劣勢の流れが自身の好投で一気に変わった。この日、打のヒーローが中田なら、投の主役は間違いなく金子だった。

4回1死から周東に二塁打を打たれた後、2死として柳田を空振り三振。5回は先制の満塁弾を放っていた栗原を空振り三振に封じた。2死から明石、6回には先頭松田宣に安打を打たれるなど、2度得点圏に走者を背負ったが「その後をしっかり抑えられたというのが良かった」と今季最長となる3回を3安打に抑え追加点を与えなかった。

今季登板した11試合で中継ぎは10試合目。うち半数の5試合で失点し、思うような投球ではなかった。「チームに迷惑をかけていたし、与えられたところでしっかり期待に応えるというのを考えながら」と、とにかく目の前の仕事に集中することを意識し結果につなげた。

試合後に栗山監督は「本当にしっかりと流れを作ってくれた。本当に大きかった」とたたえた。金子は「しっかり流れを切るというのは、今日みたいな勝ちに、もしかしたらつながるかもしれない。今後もこういう試合が、劣勢の時にこういう試合展開になればいい」。経験豊富な右腕がこれからもチームを支える。