阪神矢野燿大監督がV逸を受け止めた。引き分けでDeNA戦を終え、試合後のコーチ会議中に巨人Vが決定。「それ(巨人の優勝)は現実。俺らの力不足。もちろん監督として指揮をとらせてもらっている立場なので、それは責任というか。特に大きく負け越した。そういうところでは、今シーズンもずっと悔しい思いをしているので、それをどうするか。俺を含めて、ジャイアンツとどう戦うかはチームの課題」と語った。

宿敵巨人に8勝15敗と大きく負けた。15年連続V逸に直結したことは紛れもない。指揮官も「ジャイアンツの方がこういうところが上で、こういうところがうちはまだまだ成長していかないとダメだと、よく分かったシーズン。それはしっかり受け止めていかないと」と言葉を続けた。

この日は延長10回2死走者なしから、あと1歩で勝利というところまで粘った。2死満塁から1度は植田が押し出し死球と判定されたものの、DeNA側のリクエストでファウルに。勝ち越しは幻に終わり、112試合目で今季のVが消えた。ただ、開幕12試合で2勝10敗を低迷した序盤から立て直し、貯金は5。成長は確かにある。21年シーズン、矢野監督にとって就任3年目の戦いになる。その歩みは、負けた瞬間から始まっている。【松井周治】