中日、日本ハムで2204安打を放つなど活躍した大島康徳さんが、がんのため6月30日に死去していたことが5日、分かった。70歳だった。

日本ハムで、88年から大島さんが引退するまでともにプレーし、2000年からはコーチとして大島監督を3季にわたり支えた田村藤夫氏は、「残念です。大島さんにはよくしていただいた。日本ハムに移籍されてきた年だったと思う。たしか、練習の合間だったと記憶しているが『打撃投手や裏方さんに感謝しないとだめだぞ。投げてもらって当たり前じゃない。投げてくれてるんだ。それを忘れないことだぞ』と、やさしい口調で話してくださった。当時の私は結果を出すことばかりで、大島さんの言葉にハッとさせられたのを今もはっきりと覚えている。昨年1月、まだコロナ感染が広まる前に、都内で大島さんを囲む会をした。15人近く集まって、大島さんの奥さんもいらしていた。うれしそうな顔で『みんなありがとう』と、お礼を言ってくださった姿が忘れられない。やさしくて、気配りができる素晴らしい方だった」としのんだ。