オリックスが痛恨の逆転負けで、11カードぶりのカード負け越しを喫した。5-1と4点リードで送り込んだ張奕が2死から浅村に反撃の一打を浴び、続く島内に同点の11号3ランを打たれた。さらに、代わったばかりの4番手漆原が、岡島に決勝弾を浴びた。衝撃の5失点に、中嶋監督も「ちょっと、整理がつかないですね…」と天を仰いだ。

あと1アウトを取れていれば、最高のゲームだった。4回2死まで無安打無得点と抑え込まれた楽天田中将に6回、4安打を浴びせて3点を先制。6回をのぞき、走者を背負いながら7回無失点と粘りに粘った先発田嶋の力投に報いるように、吉田正が8回に16号ソロを放った。この5点目がダメ押しになるはずだった。だが2試合連続の9回の5失点が、攻守の奮闘を吹き飛ばした。「うーん。何かあんのかな、9回…」と監督もうめいた。

前日6日楽天戦の9回、3点を失った守護神の平野佳がこの日はベンチを外れていた。首脳陣は9回を、張奕に託した。リード時の9回登板と連投はプロ初だが、今の球威はライバルチームも目を見張る。その力に勝利を託したが、楽天打線を止められなかった。「みんなで積み上げてきたものが。田嶋の投球だったり。みんなでつないだ正尚のヒットだったり。苦しみながらも、やっと取った点数。そこを9回で吐き出してしまうという。これは何とか乗り越えていかないといけない」と監督。嘆いてばかりはいられない。

ロッテ、楽天とのゲーム差は2・5に。チームの今後を左右しかねない連敗。オリックスが前半戦最後の正念場を迎えた。【堀まどか】

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