東京五輪で金メダルを獲得した侍ジャパンの中日大野雄大投手(32)が10日、バンテリンドームでの1軍に再合流した。エキシビションマッチの西武戦前の練習で、ナインに優勝を報告。3日に27歳の若さで急逝した木下雄介投手について「一番に報告してやりたかった」と、表彰式で金メダルを天に掲げた情景を振り返った。志半ばで旅立った後輩への思いも胸に「後半戦はバリバリ働きたい」とチームけん引を誓った。大野雄の一問一答は以下の通り。

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-金メダルを手にした気持ちは

大野雄 1つの夢がかなった。1試合だけの登板だったけど毎日ブルペンでみんなと一緒に戦っていた。胸を張って俺も一員やったと言えると思っています。

-準々決勝米国戦は1点ビハインド9回に登板し、サヨナラ勝利につなげた

大野雄 初回からブルペンに入っていて、早い回に機会があれば行く感じでした。まさか9回にマウンドに上がるとは思っていなかった。タイブレークもあるって言われてたので、気持ちは切らさずにずっと準備していました。しっかり1イニング抑えて、チームが勝ったので良かったです。

-五輪はやはり特別

大野雄 東京で、日本であるっていうことですごく重みがあった。1試合でも爪痕を残せてよかったです。

-先発、中継ぎの両方で待機していた

大野雄 珍しい調整方法でした。それでも選ばれたいと言ってきた。何でもやりますと(稲葉監督に)会うたびに言っていました。毎日出ていた野手とか、栗林投手とかに比べると、心身ともに僕の疲れはちっぽけなものだと思います。

-金メダルの重みは

大野雄 代表合宿が始まってからの3週間、全員が毎日とんでもない重圧でした。でも全てが報われました。結果が全ての世界で、(5戦)全勝で金メダルを決めたことは全員が喜んでいました。こんな経験は2度とないと思う。チームで(この先)何年やるか分からないけど、どういう場面で起用されてもいけると思った。いい経験をさせてもらいました。(後輩たちには)姿で、(五輪経験を)見せられたらと思います。

-代表では楽天田中将、巨人坂本、ソフトバンク柳田と並ぶ最年長でけん引

大野雄 僕は、そんなに引っ張ったできごとはなかったけど、坂本選手は最年長の自覚が見られすごかったです。初戦や最終戦の声出しもして、みんなが彼についていった。投手に関してはオリックス山本、広島森下、日本ハム伊藤ら若い子が頑張りました。これからの侍ジャパンは明るい。

-中日投手陣には練習前に金メダルを報告した

大野雄 普段は先発ですが、中継ぎ待機が多かった大会でした。1イニングでも1アウトでも取ってくれたら、中継ぎ投手って助かるんやな、と実感したと伝えました。後半戦は1つのアウトでも多く取るように頑張りますと伝えました。

-表彰式では金メダルを天に掲げた

大野雄 残留練習中に木下(雄介投手)に会ったとき『金メダル見せてください』という話をしていました。でもこういうことになってしまった…。一番に報告してやりたいなと思っていたんで、喜んでくれていると思うし、それができて良かったです。

-後半戦に向けて

大野雄 (五輪の)登板は1試合だけだったので、体は問題なく、肩肘も元気なんで、しっかりと投げられるように準備していきます。五輪は閉会して一区切り。チームの順位を1つでも上げて、勝利に貢献するのが僕の仕事です。後半戦はバリバリ働きたい。

▼中日大野雄の東京五輪での登板 2日、決勝トーナメントの準々決勝米国戦。先発田中将(楽天)が4回途中3失点で降板し、3番手青柳(阪神)も3失点し、5-6と1点ビハインドの9回に6番手で登板。先頭打者に死球を与えたが、3番オースティン(DeNA)を投ゴロ併殺打、4番カサスも三振。無失点で切り抜け、その裏の同点、延長10回のサヨナラ勝利につなげた。登板はこの1試合だけだった。