雨の降りしきる中での敗戦に、オリックス中嶋聡監督は肩を落とした。「あれだけ四球をもらっていて、決めきれなかったのが全てだと思う」。ロッテ先発の美馬から5回までに6四死球をもぎ取ったが2得点。打線に決定打を求めた。

2点を先制した直後の2回無死一、二塁では紅林弘太郎内野手にプロ初バントを指示、1死二、三塁からの追加点を目指したが、1番福田が空振り三振、2番宗が遊ゴロに倒れ「追加点が取れなかったのが痛かった」と頭をかいた。

先発田嶋大樹投手は先制点をもらった直後の2回に4失点で逆転を許した。指揮官は「真っすぐがよかっただけに、打たれたボールの精度が悪かった」と反省を求めた。

これで貯金は8。2位楽天が勝利したためゲーム差を0・5と肉薄され、3位ロッテとも2・5ゲーム差となった。

ペナントレースを勝ち抜くために、ベテラン右腕の配置転換も行った。前半戦は先発ローテーション入りしていた37歳の増井を救援に再転向させ、この日からブルペン待機させた。プロ通算163セーブ&157ホールドを記録する経験豊富な右腕が、白星をつなぐピースに任命された。

残り54試合。必死にチャンピオンフラッグをつかみにかかる。【真柴健】

▽オリックス田嶋(6回途中4失点で今季6敗目) 2回のところが全て。点を取ってもらった直後に大量失点してしまったことを反省しなければいけません。