執念で最下位脱出。広島が土壇場の9回、菊池涼介内野手(31)の決勝打など打者10人の猛攻で再逆転した。

7回以降に両軍で12得点の荒れた展開も、9回は栗林良吏投手(25)が無失点で締めた。球団新人記録を更新する26セーブ目を手にし、9試合連続セーブで15年DeNA山崎の新人記録にも並んだ。乱打戦を制したチームは3連勝で5位に浮上した。

   ◇   ◇   ◇

広島栗林が9回を無失点で締めて、03年永川を抜き球団新人新記録の26セーブ目を挙げた。また登板9試合連続セーブとなり、15年DeNA山崎の新人記録に並んだ。7回以降、両軍で12得点を取り合う展開にも「回ってくるぞと思って準備していた」と冷静だった。先頭宮崎の三遊間の当たりは小園が好捕。ストライクを先行させる投球で、続く牧も遊ゴロに打ち取った。大和に安打を許しても、慌てない。神里にはフォークを多投。最後は3球続けて空振り三振に封じた。

球団史だけではなく、プロ野球界の歴史にも、その名を刻んだ。「更新したい気持ちもありますが、4点差で投げるんだったらそれでいい。チームが勝てればいいかなと思います」。ただ、チームのために投げる-。侍ジャパンの守護神として金メダルを獲得した横浜の地で、ルーキーがまた新たな勲章を手にした。