日本ハム斎藤佑樹投手(33)が1日、今季限りでの現役引退を決めた。母校早実の大先輩に当たる荒木大輔投手コーチ(57)が、西武戦(札幌ドーム)の試合前に取材に応じた。「決めたんだな、と。みんな通る道で、最後すごくみんな悩んで通るところだから、目いっぱい彼なりにやってきた野球人生だと思うので、お疲れさまと言いたい」と、ここまで突っ走ってきた後輩の野球人生をねぎらった。

荒木投手コーチは斎藤について一番印象に残っていることを問われると「やっぱり甲子園で優勝してくれたことかな」と明かした。「今まで早実っていうのは、最後の最後は必ずやられる学校だったので、そこをしっかり勝ち抜いてくれて頼もしかった姿です」と、振り返った。

18年から日本ハムで2軍監督に就任し、コーチと選手の立場になった、この3年間は「相当、話はした。したけど、なかなか思うように結果が残せないまま、現在になっちゃっているんだけど。ちょっともうね(コーチとして)来た時には、球速もだいぶ落ちて、故障などもあって、球速もなかなか出ない中で投球スタイルを彼なりにちょっと悩んでいたこともあったし、そういうのは、スタイル的には僕と一緒なので、どういう投球をしていったらいいかって考え方とかは、だいぶ話はしたんだけど、それがなかなか結果には結び付かなかった。ちょっと残念です。その辺はね」と、無念さもにじませた。

ともに甲子園のスターとしてプロ野球界に入った共通点もある。「何をしても、何か言われる立場だと思う。良くても悪くても。常に注目されちゃうわけだから、その中でやる大変さはあったと思う。でもその分、どういう道に進むか分からないけど、指導者になるならすごくいい経験をしてきた、この何年間かの野球人生だったと思う。それをぜひ、後輩にもしっかり伝えていってもらいたい」と、今後にも期待した。