今季限りで現役を引退する阪神中田賢一投手(39)が試合前練習の前にユニホーム姿で現れ、ナインらとあいさつを交わした。

自身の登場曲が流れる中、拍手で迎えられた。バックスクリーンのビジョンには「賢一さん17年間お疲れ様でした」と表示され、選手やコーチ、スタッフらの前で約3分、あいさつした。中田は「(阪神で)2年間全力で野球をさせていただいたことの感謝の気持ちと、まだシーズンが続いていますので、全力で応援しますということと、僕自身が大きなケガをせずにやってきたので、体のケアを含めて体を大事にやってくださいという話をしました」と明かした。

その後ロベルト・スアレス投手(30)から花束が、高橋遥人投手(25)からは寄せ書きされた色紙、青柳晃洋投手(27)からは寄せ書きが記されたユニホームを贈られた。

「本当に、なかなか厳しい戦いは続いていますけど、最後の最後の1球が終わるまでは本当に野球というのは分からないので。最後の1球までボールを追いかけて、執念で勝ちをもぎ取りにいってほしいと思います」。逆転Vを目指す思いを託し、グラウンドをあとにした。

中田は八幡-北九州市大を経て、04年にドラフト2巡目で中日に入団。14年にソフトバンクにFA移籍し、18年に通算100勝を達成。トレードで20年から阪神でプレーし、昨季は3試合に登板して未勝利。今季は1軍登板がなかった。通算297試合登板で100勝79敗1セーブ、防御率3・75。