立浪竜に激震が走った。中日は9日、木下拓哉捕手(30)が新型コロナウイルス陽性判定を受けたことを発表した。8日に球団のスクリーニング検査を受け、阪神8回戦(バンテリンドーム)の試合後に陽性が判明。この日、出場選手登録を抹消された。症状はなく、自宅で自主隔離している。

木下は正捕手として開幕から全33試合でマスクをかぶり、投手陣をリード。チーム内では離脱中の大島、阿部に次ぐ打率2割8分8厘、2本塁打、13打点で打撃でも、チームをけん引してきただけに、大きな戦力ダウンは免れない。

開幕当初は桂が2番手捕手として控えていたが、下半身コンディション不良で4月28日に出場選手登録を抹消し、復帰のメドは立っていない。現在は4年目石橋がベンチに入っている。

1軍には捕手登録のA・マルティネス、郡司もいるが、攻撃力強化のため外野や代打をメインに春季キャンプから調整。立浪監督は「ちょっと考えないといけない。どこ(の球団)も起こり得ることなので、しようがない。また2軍から捕手を上げてやっていこうと思う」と話し、ベテラン大野奨の昇格が有力だ。10日からヤクルト、巨人と上位チームと敵地6連戦に臨む、中日にとっては、正念場の遠征になりそうだ。

○…左腕の上田が12日ヤクルト戦(神宮)でプロ初登板初先発する。享栄から20年育成ドラフト2位で入団し、この日支配下選手登録されたばかり。担当スカウトは同じ享栄出身で87年に初登板初先発でノーヒットノーランを達成した近藤真市氏(現岐阜聖徳学園大監督)。「同じ左で気持ちで投げるタイプの人なので見習うところはある」と尊敬する先輩ばりに、球団初の育成入団先発勝利をにらむ。

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