オリックスのラオウこと杉本裕太郎外野手が9回2死一塁の最終打席で左中間適時二塁打を放ち、交流戦首位打者に輝いた。

試合後は「負けたので、あんまり話をしづらいですね。リーグ戦が始まっても、もっと打てるように頑張ります」と言葉少なだった。

ただ、第4打席に凡退すると、交流戦首位打者を逃す状況は把握しており「(9回は)1番の福田からだったので、まわってこない可能性もあった。(3番の中川)圭太がヒット打ってくれたので、僕にチャンスが巡ってきた。圭太に、めっちゃありがとうって伝えたいです」と感謝した。

直前には左翼ポール際に特大ファウルを放ったが「打った瞬間『ファウルだと思ったので、やっぱりダメかぁ…』と思った。その開き直りが最後のヒットにつながった」と、2球目を打ち返して、結果を出した。

汗を拭いながら「あのときを思い出した」と語るのは、昨季の最終打席、10月25日楽天戦(楽天生命パーク)の9回無死一塁から右前打を放ったシーン。ヒットを打てば打率3割死守、凡退なら3割を切る打席で、見事にHランプをともし、一塁ベースで昇天ポーズを決めた。

交流戦は最終的に69打数27安打の打率3割9分1厘でフィニッシュ。「まだまだ恩返しがしたい」。リーグ戦でも、強く拳を突き上げる。【真柴健】

▽オリックス福永(ドラフト3位新人は3回にプロ初安打)「どんな形でもいいので、とにかく出塁することを考えていました。自分に与えられた役割や、できることを全力で1つずつ積み重ねていきたい」

○…今季3度目の5連敗で借金4となり、4位に転落した。阪神戦では06年以来の交流戦3連戦3連敗を喫した。交流戦の負け越しが決まり、中嶋監督は「交流戦で貯金できなかった。悔しいですけども、全然終わったわけじゃない。(休養日で)立て直す期間として有効に使わなきゃいけない」と、17日に再開するリーグ戦での逆襲を誓った。

○…能見兼任コーチが古巣阪神戦で、今季初登板した。8回にマウンドに上がり、1イニング無失点に抑え「(中嶋)監督の粋な計らいもあった。お客さんの数が去年と違って、ちょっと鳥肌立ちましたけどね。拍手の多さに」と、3万1855人のファンに感謝した。

【関連記事】オリックスニュース一覧