国学院大が亜大に雪辱して対戦成績を1勝1敗とし、2季ぶり4回目の優勝に王手をかけた。首位の青学大が駒大にサヨナラ負けしたため、勝率で自力優勝が復活した。

0-0で迎えた延長10回タイブレーク。1死二、三塁で代打で出た冨田進悟内野手(2年=横浜)が決めた。「監督からバットを短く持て、というジェスチャーがあったので」と、真ん中低めのフォークをコンパクトに振り抜き、右前へ勝ち越し打を運んだ。「まだ優勝争いができる。チームに勢いを付けられてよかった」と笑顔を見せた。

負けると優勝争いから脱落する1戦。試合前、鳥山泰孝監督(47)は「神様がくれたチャンス。大いに楽しんでいこう」と声をかけた。この声に選手たちが応えた。肩と肘の張りで第4週の登板を回避していた先発の武内夏暉投手(3年=八幡南)は「今日は(肩、肘を)気にせずにコースをつけばいい、と集中した。自信をもっていけました」と9回を投げ5安打無失点に封じた。

優勝に向け、チームは静かに燃える。鳥山監督は「1周回って楽しむ。非常に難しいことですけど、いろいろなチャレンジの仕方をこの十数年やってきましたから。楽しんだ方が道は切り開けると思います」。自分たちの力を最大限に発揮して優勝をつかみに行く。

敗れた亜大は、6勝6敗となり優勝がなくなった。