中日福敬登投手(30)が6日、ナゴヤ球場で練習を再開した。10月25日に福島県内の病院で「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化切除術」を受け前日退院したばかり。この日は、ウオーキング、ランニングなどの軽い調整で終えた。

20年最優秀中継ぎ左腕が発症したのは国が難病指定する黄色靱帯(じんたい)骨化症。8月に違和感を覚え、9月17日ヤクルト戦(バンテリンドーム)降板後は、しびれで足の感覚がなくなった。「しびれはかなり軽減された。最短でキャンプから投げられればいいかな」。年内にキャッチボールを再開させ、来年2月のキャンプで投球練習、そして来季開幕に間に合わせることが、左腕が描く青写真だ。

8月に同じ手術を受けたDeNA三嶋やロッテ大隣投手コーチらの術後のアドバイスも受ける。ネットニュースで同じ症状に悩む人からの反応も見た。しびれが残る場合も完治する場合もあるという。「表に立つ人間として『しびれてるけど、投げられまっせ』、しびれがなくなったら『これ治る病気だから』というのは見せたい」。同じ病と戦う人へ励みになることも、復帰への原動力にする。

◆胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症 厚生労働省指定の難病の1つ。脊髄の背中側の胸椎を縦につないでいる黄色靱帯が、骨化する疾患。脊髄を圧迫するため、下半身のしびれや脱力、悪化すると歩行が不自由になるなどの症状が出る。無症状で偶然発見される場合もある。原因は不明。DeNA三嶋も8月に同じ手術を受けた。過去には巨人越智、ソフトバンク大隣らが発症。14年には楽天星野仙一監督(当時)も手術を受けている。

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