阪神秋山拓巳投手(31)が11日、松山市の松山中央公園野球場で行われたプロ野球現役選手によるシンポジウム「夢の向こうに」に参加。ブルペンで投球練習を見守り、母校西条高の選手ら故郷の高校球児に熱心に助言を送った。「野球王国愛媛の復活、それだけを思って来たので、ちょっとでも力になれたらな、と。気さくにいろいろ聞いてくれるので、楽しくやりました」と笑みを浮かべた。

20年から2年連続2ケタ勝利を挙げたが、今季は右膝の不調もあり、1勝止まり。9日の現役ドラフトで、球団はソフトバンクの左腕大竹耕を指名し、先発ローテーションを争う投手がまた1人増えた。それでも秋山は平然としていた。「普通にできれば、負けないと思っている。争っているようではダメだと思う。ローテを争うのではなく、ローテの中心になれるようにやりたい」。実績や経験では若手を大きく上回るだけに、来季は圧倒的な存在感を発揮する考えだ。

現役ドラフトでは同学年の陽川尚将内野手が西武の指名を受けた。「ずっと同級生で引っ張っていこうと言っていたので、寂しいですが、陽川もチャンスなので、西武でがんばってほしいと思う」。先発ローテーションに返り咲けば、交流戦で対戦する機会もある。「キャンプの紅白戦ではよく打たれた。本番は打たれないようにしたい。(同学年の)岩崎は直球勝負と言っていたが、僕はいろいろやっていきたい」とガチンコ対決を心待ちにした。

○…栄枝が松山市内で行われた「夢の向こうに」に参加。中日の正捕手で高知高の先輩である木下拓とともに高校球児を指導した。「すべてにおいて、上のレベルで、学ぶところが多い先輩。僕が1軍で出ればいいだけの話なので頑張りたい」。今季はリーグ最終戦でプロ初出場初安打を記録。3年目の来季は先輩捕手と1軍の舞台で戦うことを目標に掲げた。

○…21年オフにソフトバンクから阪神に移籍した渡辺雄が、現役ドラフトで同じくソフトバンクから阪神に移る大竹耕を歓迎した。渡辺雄は17年育成ドラフト6位、大竹耕は同4位でプロ入りと縁が深い。「2軍や3軍で一緒に切磋琢磨(せっさたくま)した。ホークス出身の選手全員で1軍で活躍したい」。他には20年オフに加治屋、21年途中に二保がソフトバンクから阪神に移籍している。

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