「ホールド力」を再強化して、前人未到の400ホールド達成へ-。日本ハム宮西尚生投手(37)が4日、母校の市尼崎(兵庫)で自主トレを公開した。「僕の中で勝負の年」と位置付けた新シーズンへ向けて新たな取り組みを披露。ネットにくくりつけたゴムチューブを左手の小指と薬指にかけて負荷をかけ続けた。見た目は地味だが、復活へ欠かせないトレーニングだ。

宮西 (昨年9月に左肘を)手術した後に先生に言われて始めた。ここ(小指と薬指)の力が、すごい弱い。ここ数年、特にひどくなって、3本(親指、人さし指、中指)でしか(ボールを)持てていなくて。本当はここ(小指と薬指)でもホールドしておかないとボールって動いちゃう。

ボールは操りづらかったはずだが、そこは通算808試合登板の経験値でカバー。ただ、このままではいけない。感覚を取り戻すために術後すぐ始動。米を握って握力を鍛えるライスグリップを毎日30回2セットなども取り組んで「しっかりグッて持てる感じがある」と好感触だ。

この日は例年より早くブルペン入りし、立った捕手相手に変化球も交えて28球。「ホールド力」がよみがえって放る球筋は「1発目にしては上出来だった」。24試合登板に終わった昨季の悔しさを晴らすために細部まで見つめ直し、あと20に迫る通算400ホールドをつかみ取る。【木下大輔】

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