会えない時間が愛、育てるのさ。日本ハム宇佐見真吾捕手(29)が14日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で自主トレを行った。

夫人でももいろクローバーZの高城れに(29)が新型コロナウイルスに感染。自主トレ期間は離れて生活しているが日々、連絡を取り合い、互いの愛を確認している。新婚を記念し、2人のイニシャルが入った紫色の“新ラブラブミット”も完成。離れていても心1つに、新たなシーズンに備える。

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宇佐見が小雨降る中、黙々とボールを追った。誰もいないグラウンドで約20分間、1対1のノック。「1人の方が集中できますし、やりたいメニューをやりたい量できる。ノックもノンストップでできるので受けながら強化にもつながる」。寂しさを紛らわすかのごとく夢中で体を動かした。

愛妻が13日に新型コロナ陽性の通知を受けた。宇佐見自身は自主トレ期間中、別に宿舎を取って生活しており濃厚接触には当たらないが、心配だ。陽性通知を受ける前から日々、ラインや電話で症状を確認。「昨日、一昨日が一番ひどかったみたいで。鼻詰まりとせき。熱は出ていないみたいです。だるさもないみたい。きのうの夜はだいぶ良くなったと聞いている」と状況を説明した。

ラブラブ生活は、ちょっとの間、お預けになったが、1つのニューアイテムが、2人をつないでいる。昨年末、高城のグループカラー紫色を基調とした新ミットが完成。真吾の「S」と夫人の名前にちなみ「R2(れに)」の刺しゅう入り。革ひもは「お互いが好きな」青で、縫製糸は「自分の運気的にいい」というゴールドという徹底ぶり。この日は雨が降っていたため使用しなかったが「キャンプの練習や試合前の練習は新しいのを使おうかなと」と思い描いた。

24日からキャンプ先乗りで沖縄入りするが、その直前に、夫人の隔離期間が明ける。「行く前に、ぎりぎり会える。ほっとしました。会えないより会えた方がいい」。移動前に濃厚なラブパワーを注入し、伏見、マルティネスら補強で激化する正捕手争いを、勝ち抜く。【永野高輔】

◆日本ハムの捕手事情 現時点の登録は8人。昨季の先発マスクは宇佐見がチーム最多67試合、清水19、石川亮18、古川16、梅林15、郡6、田宮2だった。石川亮がオリックスに移籍し、伏見とアリエル・マルティネスが新加入。オリックスからFA移籍の伏見は昨季、捕手で66試合に先発出場。A・マルティネスは18年から昨季まで中日に在籍し、昨季は左翼中心の出場だったが、20年に15試合、21年に6試合で先発マスクをかぶっている。

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