元ロッテ渡辺俊介氏(46=現日本製鉄かずさマジック監督)の長男、東大の渡辺向輝投手(2年=海城)がリーグ戦デビューを飾った。2イニングを投げて23球、被安打2の2失点だった。「今まで大舞台や応援のある中で投げたことがなかったので緊張しました。まだ全然コントロールができなかった」と話した。

投球フォームは、父と同じアンダースロー。背番号44を付けて、2番手として1-5で迎えた6回からマウンドへ上がった。

昨秋のフレッシュトーナメント(新人戦)法大戦に先発。2回1死からライナーが顔面を直撃。あごを2カ所骨折し、約2カ月間練習もできなかった。年明けから合流し、リーグ戦に間に合わせた。昨年よりも腕を下げたフォームになった理由は「(父は)あんまり意識していない。打者の見にくさを意識しました」。

東京6大学には、慶大にプロ通算525本塁打を誇る清原和博氏の長男、清原正吾内野手(3年=慶応)と元広島の前田智徳氏の次男、晃宏投手(2年=慶応)ら元プロ野球選手のジュニアがプレーしている。注目を集めることについて、渡辺は「まだ自分の実力が至らない。期待される分、結果で返さないといけない」と重責を明かした。

父俊介氏とロッテでともにプレーし、幼少期の向輝を知る早大・小宮山悟監督(57)は「マリンの湯船に一緒につかったことのある子が相手で投げていて、なんとも言えない心境でした。父親のような心境ですね。しっかりボールをストライクゾーンに投げていたし、経験を積んだらエースとして投げてくるでしょう」と期待した。