虎の起爆剤になってくれ! 阪神井上広大外野手(21)が18日に1軍に昇格する。

開幕右翼のドラフト1位森下翔太外野手(22)が不振で2軍降格し、入れ替わる形で合流する。開幕2軍スタートも、ウエスタン・リーグではトップの4本塁打を記録。現在チームは得点力不足が課題。首位広島との首位攻防3連戦を迎える中、打線爆発のカギを握る。

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1軍昇格の吉報にも、井上は貪欲だった。野球用具を運び出すために鳴尾浜球場を訪れた井上は目をぎらつかせた。「やっぱり上で結果出してナンボの世界」。そして「上で結果を出すために、今どういうことをしないといけないのかっていうのを意識してやってきた」と続けた。1軍に名前を連ねるだけでは意味がない。活躍してナンボだ。

開幕右翼の森下が不振で2軍に降格し、入れ替わる形で1軍の戦列に加わる。ウエスタン・リーグでは現在リーグトップの4本塁打を放っており、16日のソフトバンク戦でも2本の二塁打で貢献。持ち味の長打力を発揮し続けている。

現在チームはDeNAと並んで2位タイも、チーム打率2割2分2厘、5本塁打はともにリーグ5位。37得点も同4位と得点力不足が課題だ。さらに2連敗中と嫌なムードも漂う。0・5差の1位広島と首位攻防3連戦を迎える中、起爆剤として井上がスタメン出場する可能性もある。

「チームに何を求められてるのかをしっかり理解して(プレーしたい)。試合に出る出ない、後から行く行かないとかもあると思う。その中で自分が何をすべきか一番に考えて、ゲームに入っていけたら」。

2月の沖縄・宜野座キャンプでは実戦18打席で打率3割8分9厘3本塁打と猛アピール。岡田監督からキャンプ野手MVPにも選定されたが、争った定位置の座は森下に譲った。さらに開幕2軍が決定。ただ、指揮官は「誰か調子悪なったり、ケガもある。その時にはすぐいけるぐらいの力はもう付いてる」と、早期に出番が回ってくることを予告していた。

「いつチャンスが来るか分からない状況で、本当に1日1日やれることを、自分で決めたことをやっていたので。それを上に行っても変えることなく、しっかり準備していけたら」

16日には疲れや体の張りのため湯浅が出場選手登録を抹消。今季すでに5セーブの絶対的守護神を欠く中、連敗脱出のカギを握る。高校時代に甲子園を沸かせた若虎が、磨いてきたスイングをぶつける時が来た。【波部俊之介】

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