「ララララ~♪ ラ~ララ~ララララ ナラシノ~」。オリジナル曲「レッツゴー習志野」などを含み“美爆音”と称される習志野高吹奏楽部との合同応援が、コロナの規制緩和により4年ぶりに23日の日本ハム戦でZOZOマリンに帰ってくる。

人一倍闘志を燃やしているのがロッテ池田来翔内野手(23)だ。習志野高出身の大卒2年目。今季は5月9日の西武戦で初本塁打を放つなど、試合出場のチャンスを大きくつかんでいる。「もう1回、ロッテのユニホームを着て、あの応援の中でプレーをしたいというのはすごくありますね」。父真樹さんがNTT関東時代に右翼手としてプレーし、都市対抗野球でライトスタンドにホームランを放った経験から「来翔(らいと)」と命名された。プロとして放った今季の2本塁打はすべてレフトスタンド。演奏する後輩たちが待つのはライト側スタンドだ。「ライトにホームランを狙って打つのは難しい。打てたら良いなくらいの気持ちですけれど、活躍する姿は見てほしいし、勝利を届けたい」。後輩たちのもとへ届く名前通りのプロ初右翼弾も夢に描く。

7年前、高校生の時に応援を受けた記憶は鮮明に残っている。「僕は足が震えた。地面から音が流れてくる感覚はありました」と目を輝かす。吹奏楽部はクラスにも10人くらいのメンバーがいて身近な存在。「吹奏楽部さんは朝早くから練習されていたので、僕らもその気持ちに応えないといけない気持ちは現役の時はすごくありました」。努力も知っているからこそ、恩返ししたい思いも強い。

「ネクストにいる時から震えて、打席に入ったらもうガタガタ。めったに経験出来ないことですし、夏の大会は特にすごいっすね。まわりのお客さんの歓声も含めて音が聞こえてくるので、やられちゃいますね。心強いっす」。再び、あの身震いする気持ちを感じ、結果で応える準備はしてきたつもりだ。「(習志野OB)福浦さん(ヘッドコーチ)は偉大な人ですが、いまは打撃も守備も教わっている。もっともっと吸収していきたいですが、力になっています」。レジェンドから学んだ“習志野魂”を披露する絶好の舞台でもある。

高校時代、池田が打席に立った時に流れたのは、高校野球の定番曲「エルクンバンチェロ」だった。父が社会人時代に応援されていた曲と同じで、池田がリクエストした。「好きな曲だったので、気持ちが高ぶりました」。応援の魅力にもひかれて入学した習志野野球部を卒業し、地元千葉県のプロ球団の一員として背番号「00」をつけた。習志野パワーが池田の背中を押す。

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