脳腫瘍のため18日に28歳で亡くなった元阪神外野手の横田慎太郎さんの訃報を受け、19日に鳴尾浜球場で黙とうが行われ、半旗が掲げられる中、2軍の選手たちが練習を行った。

その鳴尾浜球場で19年9月に行われた横田さんの引退試合で「奇跡のバックホーム」を受けたのが、片山雄哉捕手(29)だった。この日、練習を終え取材に応じると、当時を回想した。

「奇跡のバックホームって、僕らからしたら、彼がどれだけ努力をしたかっていうのを知っているので、本当に必然的な、当たり前の出来事というか。本当にあの1球、あのワンプレーに、全てが出たんだなと、僕はそう思っているんです」

さらに、捕手として不思議な感覚にもなったという。

「僕はあの時、キャッチャーをやっていて、投げる前にボールが来る予感というのが、感じたことのない予感があったんです。捕る前から、あいつがホームに向かってくる気持ちというか、本当に感じたことのないものが。本当はタッチして、もっとリアクションをとってあげればよかったんですけど、捕った時、に逆に僕としては身震いしたというか、見えない力というか、すごい力を感じたなというのが、あの瞬間の出来事で一番思い出深いというか。すごいエネルギーが伝わったなという場面だった。本当に生き様というか、そういうのは本当に学ばないといけないことばかりでした」と言葉をつむいだ。

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