日本ハムは楽天相手に新球場最多の10得点で2連勝した。本拠地エスコンフィールドでは5試合連続2桁安打の6連勝で、2カードぶりに勝ち越した。0-3の2回2死一、二塁から四球を挟んで4連打で逆転。勝ち越しの左前適時打を放った郡司裕也捕手(25)が、3回には逆方向に2点適時打。右へ左へ、自己最多の1試合4打点を記録した。気付けば4位西武に1ゲーム差。最下位脱出が見えてきた。

お祭りムードたっぷりの演出で彩った「超夏祭り」最終日に、日本ハム打線が大爆発だ。打って、打って、新球場最多の10得点。本拠地では5試合連続2桁安打で6連勝となり、新庄監督は「勝つ気しかしないでしょ」と誇らしげ。「まあ、ぐんちゃんがねえ(笑い)。左へ右へと素晴らしい」と、4打点を挙げた郡司を称賛した。

前夜のヒーローは、この日も打の主役だった。マルティネスが背中の張りで大事を取って欠場したこともあり、22日に1試合2本塁打した郡司を3番一塁に抜てき。その郡司が、同点の2回に勝ち越しの左前適時打。さらに3回にも2点適時打を右前へ運んだ。「逆方向に強い打球が飛ぶ時はいい時」と郡司。前夜は左腕、この日は右腕を打ち砕いた打棒に「最高です。バットの出し方が、ものすごくいい。捕手で配球の読みもしっかり出来ているだろうし、1発で仕留めるのが素晴らしい」と、指揮官も大絶賛だ。

仙台育英OBで慶大出身。夏の甲子園で準優勝に終わった母校の後輩へ、郡司は「甲子園に出ている後輩たちから、たくさん刺激を受けて頑張ることが出来ました」と感謝し「僕も流れに乗って、今日、優勝出来ました」と、2夜連続のお立ち台で照れた。

チームは5位西武に1ゲーム差に迫った。25日からの敵地3連戦の結果次第で、最下位脱出も見えてきた。新庄監督は「最近、いいでしょ? かなり。このまま最後まで行きます」。後半戦に入り、一時は5・5ゲーム差まで開いていた5位の背中は、もう手の届く距離にある。【中島宙恵】