日本中を沸かせたバスケットボール男子日本代表が自力では48年ぶりとなるパリ・オリンピック(五輪)切符を獲得。球界屈指のバスケ好き、ロッテ安田尚憲内野手(24)が、1974年(昭49)以来49年ぶりの勝率1位優勝への思いを明かした。

現在2位のロッテだが、首位オリックスとは10・5差。CS争いの観点では4位楽天と5差。状況は非常に厳しい。だが、バスケ日本代表が1次リーグのフィンランド戦で最大18点差を大逆転した姿も見ている。「優勝を狙えるチャンスもあるし、もっといえば4位になるピンチの場面でもある。ただ、やれることは変わらない。毎日毎日ベストにプレーが出来るように準備していくこと」。目の前の1戦必勝しかない。

ペナントレースでいえば“第3クオーター(Q)”の8月。安田にとっても大きな試練だった。「吉井(監督)さんには『ライバル来るぞ~』って言われていたんです」。三塁を守る新外国人ブロッソーが加入し、新たに一塁の挑戦も開始。直後に打球がふくらはぎに当たり、3試合欠場した。「焦りと、結果を残したいという気持ち。メンタル的にも技術的にも苦しんだところはあった。打ちたい気持ちが強く出過ぎて突っ込んでしまったり、ポイントが前になりすぎたり。そこの修正で、ちょっと詰まってもいいくらいの気持ちで練習は取り組んでいます」。打率1割5分3厘、本塁打なしと低迷した。慣れない一塁は難しい部分もあったが「1つの引き出しは増えた」とプラスに捉えた。

いよいよ9月は“最終Q”に突入だ。「8月に迷惑かけたぶん、9月にちゃんと取り返せるように。自分のことではなくチームの勝ち負け。その責任を感じながらやっているので」。安田にとって憧れの存在はNBAレイカーズのレブロン・ジェームズだ。「彼のリーダーシップやNO・1であり続ける姿勢。常にベストな準備をして勝負どころで結果を出す。勉強しています」。今日5日からは3位ソフトバンク、首位オリックスとの6連戦だ。あきらめたらそこで試合終了ですよ…。【鎌田直秀】

【関連記事】ロッテニュース一覧