西武のペナントレース全日程が終了した。松井稼頭央監督(47)就任1年目は5位に終わり、中日とともに12球団最速で長いオフシーズンに入る。

外国人選手たちもそれぞれのタイミングで帰国の途につく。球団幹部によると、シーズン中にすでに契約更新などを済ませた選手はおらず、彼らの「来季」は今季を踏まえ、真剣に見極められていく。

デビッド・マキノン内野手(28)は127試合に出場し、打率2割5分9厘、15本塁打、50打点だった。一塁、三塁を守り、今季の12球団の新外国人選手の中では上位に位置する数字を残した。得点力不足が課題のチームにおいて、この数字がどう評価されるか。

マキノンは他の助っ人同様、チームに溶け込もうとする姿がキャンプ当時からあった。9月上旬、チームへの思いを日刊スポーツの取材に熱く話した。

「ライオンズの全てが大好きです。選手たちも大好きですし、選手たちと一緒にいることを楽しめています。それが一番好きなところ。監督やコーチ陣も気さくに接してくれて、とてもやりやすい環境を作ってくれています。何も言うことはありません」

そんなマキノンが「1つ言えることがあるとしたら」と笑って付け足した。

「ベルーナドームは暑いです。めちゃくちゃ暑いですね」

それ以上に1軍球場のすぐ隣にファーム施設があることも、気に入っている要素の1つだという。

エンゼルス時代に大谷翔平とプレーしたこともきっかけの1つに、日本文化にも強い興味を持って来日した。シーズンを終え、家族で何日か各地を旅し、アメリカへ戻る予定だという。

マキノン自身の望みは-。来季への思いを尋ねると、当然のように「来年のことはまだ分からないですね」と答え、続けた。

「もちろん、ライオンズに戻ってこられたらそれが一番。また来年もクリヤマさん、ナカムラさん、ゲン、トノ、みんなと一緒にプレーできたらうれしいね。今年は投手に助けられた部分も多くあったから、来年戻れたら、自分も含め今年以上に打てるチームになれるよう、努力したいと思うよ」

1対1で話した記者には白い歯でグータッチを求めてくる、ナイスガイの1年が終わった。【金子真仁】