日本ハムは26日、今春WBCで世界一奪還を果たした前侍ジャパン監督の栗山英樹氏(62)が24年1月1日付でチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)に就任すると発表した。球団運営とチーム編成の役割を担う新設ポスト。来季は日本ハムが親会社となって50周年。節目に球団の基盤強化・発展とチーム編成強化の推進を託された栗山CBOはエスコンフィールドで所信表明した。

「ひと言で『大国(たいこく)を治むるは小鮮(しょうせん)を煮るが如(ごと)くす』。ま、そんな感じですか」

“小魚を煮る時にかきまわすと身が崩れるので、そっと様子を見る必要がある。大きな国を治めるのも同じ”という意味で、造詣が深い中国古典「老子(ろうし)」の一説を引用。世界に誇るボールパークを本拠地とする球団の要職として「まずは何かをしようとは全く思っていない。時間をかけながら、とにかく見る」とこれまでと同様に先人の教えに従って始動する。

球団幹部はCBOの位置付けについて「(編成面では)GMより上位概念。野球に関しては最高責任者」と説明した。編成面ではアマ選手のスカウティングをはじめとしたチーム強化の中枢を担う。運営面ではスポーツキャスター時代に渡米して多くのメジャー球場を訪問して培った知見を生かし、ボールパークのさらなる進化にも寄与することになりそう。栗山氏は「動き出したら一気にいろいろなことをやります。愛される、世界に誇れるチームになれるように」と力強く語った。【木下大輔】

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