TBS系の人気番組「プロ野球戦力外通告」が27日、放送され、広島から戦力外通告を受けた薮田和樹投手(31)が出演した。

薮田は17年に15勝3敗、勝率8割3分3厘で最高勝率のタイトルを獲得し、リーグ2連覇に貢献。同年に侍ジャパンにも選出されたが、18年から今季までの6年間は、わずか4勝止まり。20代の選手が台頭し世代交代が進む中「チームを代表して投げさせるわけにいかないという判断になってしまった」と、構想外になった。

球威は衰えていない。「まだまだやれる気持ちは強い」。バッテリーを組んだ会沢らにも練習を付き合ってもらうなど、NPB復帰を目指した。昨年、第1子となる息子が誕生したばかりで「自分の中でもう1回返り咲きたい。息子の記憶に残るまでプロ野球選手でありたい」という思いが強かった。

12球団合同トライアウトでは打者3人に対して1三振、2四球。12球団からオファーは届かず、来季からイースタン・リーグに新規参入するオイシックス新潟アルビレックスBCでプレーすることになった。「一生懸命野球に向き合ってチームの勝利に貢献したい」。まだ、野球を諦めるつもりはない。

◆薮田和樹(やぶた・かずき)1992年(平4)8月7日生まれ、広島県出身。岡山理大付から亜大に進み、14年ドラフトで広島が2位指名でプロ入り。17年に15勝3敗で最高勝率(8割3分3厘)のタイトルを獲得した。同年のアジアチャンピオンシップでは日本代表に選出された。今季は3試合登板し0勝0敗、防御率9・00。1軍通算123試合、23勝11敗、防御率3・94。24年からオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブに入団する。188センチ、84キロ。右投げ右打ち。

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