阪神ドラフト5位の石黒佑弥投手(22=JR西日本)が「和田先輩」のような長寿投手を目指す。

愛知県内にある出身の江南市立藤里小は、ソフトバンク和田毅が島根・出雲市に引っ越すまで通っていた母校。「すごい先輩がいたんだなと」。在学中には1度、学校を訪問した和田の講演を聞く機会もあった。グラブ2個のプレゼントをかけた全校生徒約400人によるじゃんけん大会を開催。石黒は惜しくも負けてグラブは友達の手に渡ったが、その時のオーラは今も忘れられない。

「やっぱり大きいなというのが第一印象。野球選手になるためには、ここまで大きくならないといけないなと感じました」

投球映像も時折見ながら、参考にするのは体との向き合い方。「あの年齢で今も野球をされていること自体がすごいですし、体のケアも怠らずにやっているので、勉強というか、目指さなきゃいけない」。第3クールを迎えた新人合同自主トレでも、超音波が出る機械で肩肘をケアしたり、腰のストレッチを行うなど気をつける。

「長くやるためにはそういうこともやらないと」。2月に43歳を迎えるプロ22年目のベテランのように。活躍を続ければ、いつか同じマウンドに立つ日もくるかもしれない。「投げ合うチャンスもある。何かの縁であったらいいなと思います」。和田先輩との対決を夢見ながら、1軍の舞台を目指す。【磯綾乃】

◆石黒佑弥(いしぐろ・ゆうや)2001年(平13)6月20日生まれ、愛知県出身。星城3年夏の愛知大会2回戦でセンバツ優勝の東邦を8回3失点と抑え、コールド勝ちに導いた。JR西日本では22年から頭角を現し、都市対抗に2年連続で先発。同社では広島市のJR可部線下祇園駅で駅員として働いた。180センチ、83キロ。右投げ右打ち。

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