広島の今季開幕投手が九里亜蓮投手(32)に決まった。新井貴浩監督(47)が16日の練習中、本人に直接告げた。自身初の大役に「先発投手としてやらなければいけないと思っていた場所。いい準備をして持っているものを100%出し切れるようにやっていきたい」とすでに鼻息は荒い。

九里は昨季、8勝8敗も防御率2・53。登板間隔を問わず投げ続け、中継ぎもこなしてリーグ最多の投球回174回1/3を残した。オフから歩幅を狭めるフォームに取り組み、キャンプ初日からブルペン入り。前日15日には今キャンプ最多120球を投じるなど、順調な調整ぶりで首脳陣にアピールしていた。

昨季まで5年連続開幕投手の大瀬良や昨季チーム最多勝の床田、森下と争っていたが、昨季までの貢献度やここまでの仕上がりを加味して、新井監督が決断した。「大地と同期入団で大地とずっと争って、ここまで成長してきた。彼自身、開幕に行きたいという気持ちも感じる。『任せたぞ』と伝えました」。21年春季キャンプでは347球の投げ込みで開幕投手をアピールした過去もある。念願の大役に「開幕まで1日も無駄にすることなく、できることをやっていきたい」と決意を新たにした。【前原淳】

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