天才打者も躍進に太鼓判だ。オリックス山下舜平大投手(21)が宮崎キャンプ第5クール初日の20日、実戦形式のライブBPに2度目の登板。打者9人に45球を投げた。FA加入した西川龍馬外野手(29)とも初対戦。昨季セ・リーグ打率2位のバットマンから出たのは賛辞の嵐だった。

「まだそんな思い切り投げてないと思うけど、やっぱり速い。むちゃくちゃ頼もしいですよ」。広島だった昨季は3打数1安打。昨季の9勝以上が期待できそうかと聞かれて「全然やってくれると思いますよ」ときっぱり。2桁勝利は軽いと言わんばかりだった。

当の山下は苦笑いだった。「ヤバいっすね。2回オフ連続でやっちゃたんで」。休日返上を続け、この日で「11連勤」だった。かなりのお疲れモードの中、最速は153キロを計測した。前回の155キロには届かなかったものの球威は十分。安打性の打球は6本あったが、高めを狙った直球でファウルも目立った。「(打者3人ずつ対戦の)1巡目で(力を)抑えた割には150キロ。2巡目で(腕を)振ったら153とか」と一定の納得感があった。

磨いているフォークを打者相手に解禁。これにも西川がうなった。事前に球種の通知があったためワンバウンドを見送ったが「普通にやったら手が出る球。いいところから落ちた」。そんな感想を山下に伝えた。ライブBPを終えた豪腕は隣接のブルペンで22球を追加。「まだそんな完璧ではない。開幕に向けて整えていきたい」。3月上旬には侍ジャパン強化試合の登板も控える。少しずつ完成度を高めていく。【大池和幸】