巨人ドラフト1位の西舘勇陽投手(21=中大)が上原フォークを伝授された。21日、那覇キャンプでブルペン入りした。捕手の後ろに座る上原浩治氏(日刊スポーツ評論家)の視線を浴びながらの83球。投げ終えると、ボールを手に自ら歩み寄った。

フォークの助言を求めた。新しい発見だったのは「手首の使い方」。直球と同じように手首を「かく」感覚を教えられた。今までの「手首をしっかり固める」との感覚とは違い、「そっちの方が抜けない確率が高い」と理解した。握り方、手首の角度なども質問した。同じドラフト1位右腕で1年目から20勝をマークし、メジャーでの活躍をテレビで見ていたレジェンドとの10分間。「すごく勉強になった。次に生かしていきたい」と濃密な第5クール初日を過ごした。

フォークのパターンを増やし、進化していく。中大時代に決め球とした直球と同じ軌道を意識した140キロ前後のフォークに加え、新たな引き出しができれば幅も広がる。フォークを決め球とする戸郷からも「大きな変化量」のコツを聞いた。「落ち球は一番効果的。投げられないと長いイニングも投げられない、リリーフで三振を取りに行く場面でも(投げきれないと)バットに当てられると思う」と探求していく。

次回の実戦登板について、杉内投手チーフコーチは「他の先発陣がいるので、どこでも対応できるように。いろんな経験しなきゃいけないから」と2番手での登板を示唆。西舘は「貪欲に食らいついていけたら」と結果を求める。巨人を背負う存在となっていく。【上田悠太】

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