オリックス中嶋聡監督(54)が春季キャンプ総括で不安を口にした。2月29日、宮崎での1カ月間を振り返り「投手陣の調整が少し遅れている」と課題を挙げた。リーグ3連覇を果たした屋台骨だけに気になる発言。昨季16勝のエース山本由伸と同11勝の山崎福也の2枚看板が抜けた中、開幕に向けた整備が急務になる。

特に遅れているのはリリーフ陣だ。宇田川は右肩痛で24日にようやく初ブルペン。同じく救援の山崎も終盤のコンディション不良で実戦登板が先送り。さらに、雨で実戦2試合が流れ、十分な球数を投げられていない投手もいる。この日は開幕ローテが有力視される東が、コーチ指示によりブルペンで100球を投じた。

収穫もある。アンドレス・マチャド投手(30=ナショナルズ)ら、新助っ人右腕3人の仕上がりには「ここまでと思ってなかった」と驚いた。開幕投手は「準備できた人から」と煙に巻き、先発ローテも「いろいろ考えてますけど、すっきりハマるか」と思案中だ。

野手陣に対しては、全ポジションが競争途上と強調した。「苦しいシーズンになる。(他球団に)離されることなくしがみついていきたい」。マジックと呼ばれる指揮官の手腕で、球団46年ぶりとなるリーグ4連覇を目指す。【大池和幸】

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