先発再転向のオリックス山岡泰輔投手(28)が「新スタイル」で開幕ローテ入りをアピールした。巨人戦でオープン戦初登板し、5回2安打無失点に封じた。2回からは完全投球。二塁を踏ませず、完璧に近い内容だった。

「テンポよくストライク先行でいけた。(捕手の森)友哉がスライダーありきじゃない配球をしてくれた。めっちゃ少なかったと思いますよ。(58球のうち)10球くらい。いつもの4分の1くらいの感覚です」

最大の武器に頼らず、149キロを計測した直球をはじめ、チェンジアップやシュートなど豊富な変化球を分散。岡本、坂本、丸らが並ぶほぼ本番モードの打線に的を絞らせなかった。

「違う球でアウトを取ることができた。今日くらいの感覚でいけば、スライダーももっと生きてくる」と納得の出来。中嶋監督も「いろいろ引き出しはあると思うけど、研ぎ澄まされてる感じ」とうなずいた。

昨年7月中旬にリリーフに回ってブルペンを支えた。今季は再び先発。キャンプ中を含め、ここまで実戦3試合で9イニング無失点を継続している。「結果を残しながら(ローテ枠の)争いにしていけたら」。8年目右腕に、円熟味が増してきた。【大池和幸】