DeNAドラフト1位の度会隆輝外野手(21=ENEOS)が、新人では14年井上(ロッテ)以来、10年ぶり2人目となるオープン戦首位打者の“初タイトル”を獲得した。

規定打席まで残り5打席で打率4割1分7厘で迎えたオープン戦最終戦。1回先頭、日本ハム上原に2球で追い込まれながらも、3球目の低めに落ちるフォークに反応した。体勢を崩されながらも、ちょこんとバットに乗せて左前に落とす“曲芸打ち”で、練習試合を含めスタメン出場した試合では17試合連続安打とした。

さらに3回先頭の第2打席でもフルカウントから133キロカットボールを中前にはじき返して3試合連続マルチ安打。3打席目は中飛に倒れたが、6回2死の4打席目、三塁前にセーフティーバントを成功させる奇襲を決めて3安打目をマークした。猛打賞は初実戦となった宜野湾キャンプ中の紅白戦以来で、対外試合では初めてだった。9回には規定打席に到達する5打席目に立った。空振り三振もこの日は5打数3安打とした。

オープン戦16試合に出場して53打数23安打、3打点とルーキーながら堂々たる数字を残した。

▼ルーキー度会が打率4割3分4厘でオープン戦の首位打者となった。ドラフト制後(66年以降)に新人のオープン戦首位打者は14年井上(ロッテ)以来2人目で、規定打席に到達して打率4割以上も4割3分5厘の井上に次いで2人目だ。14年井上の公式戦は開幕で4番を務めたものの、最終的には36試合で打率2割1分1厘に終わった。同一年のオープン戦と公式戦の両方で首位打者は07年青木(ヤクルト)が最後で、イチロー(オリックス)は「ダブル首位打者」を95、98、00年の3度記録。公式戦で首位打者を獲得した新人はドラフト制以前を含めて過去にいないが、度会はどうなるか。

【直近10年のオープン戦首位打者】

14年=ロッテ井上晴哉 打率4割3分5厘

15年=西武秋山翔吾 打率4割5分9厘

16年=ロッテ鈴木大地、西武坂田遼 打率4割

17年=DeNAシリアコ 打率3割7分5厘

18年=楽天内田靖人 打率3割8分6厘

19年=DeNA楠本泰史 打率3割8分8厘

20年=阪神大山悠輔 打率3割7分8厘

21年=楽天島内宏明 打率4割

22年=ロッテ高部瑛斗 打率3割9分3厘

23年=ソフトバンク栗原陵矢 打率4割1分5厘

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