阪神青柳晃洋投手(30)がまさかのボークでピンチを広げ、2年連続開幕勝利を逃した。

初回から無失点投球を重ねる中、5回に落とし穴が待っていた。先頭8番吉川の二塁打で無死二塁を招いた直後。9番戸郷への初球を投じる直前、球審から投球動作の中断によるボークを宣告された。青柳は納得のいかない表情を浮かべながら両手を上げた。

「なぜ取られたか、僕はよく分からないですけど。まあ、あれがボークというならボーク。結局、あそこはバントで送られたのと一緒なので。その後しっかり抑えられなかった、自分の実力不足だと思います」

無死三塁とピンチを広げ、1死三塁から遊ゴロ野選の間に先制点を献上。本塁は際どいタイミングのクロスプレーとなり、岡田監督もリクエスト検証を要求したが、判定は覆らなかった。その後は2死二塁から3番梶谷に2ランを被弾。5回5安打3失点で24年初黒星を喫した。

4回までは走者を出しながらも無失点投球。相手先発戸郷と投手戦を繰り広げた。昨季に続き、2年連続で任された開幕戦。5三振を奪うなど調子は悪くなかったから余計に、悔しさが残る。

「立ち上がりから悪くはなかった。打たれた回も、別に悪いわけではない。任せてもらった開幕戦で先制点を与えてしまったというのが一番の反省。チームがゼロの時は、ゼロで粘らないといけない」

岡田監督は「ちょっとボークもなあ。あれなあ。もったいなかったけど」と悔やんだが、「そんな悪なかったと思うけどな」とボール自体は評価した。24年は始まったばかり。反省は次戦の快投につなげる。【波部俊之介】

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