阪神近本光司外野手(29)がリーグトップ長打率6割のパワーを見せつけた。

2点を追う3回。先頭の8番木浪が右前打で出塁し、9番才木が送って1死二塁。ヤクルト先発ヤフーレの4球目、146キロの変化球を振り抜き、右中間を破った。すぐさまやり返す適時三塁打。「得点圏で今年打ってなかったので、1本出てよかったです」と振り返った。

5回の第3打席にも中前打を放ち、すかさず盗塁。2安打1打点1盗塁でけん引した。「2本出たというのはあまり。その打席でやることをしっかりできたかできなかったかなので」と1打席1打席に集中した結果だった。

3回の右翼への適時三塁打で今季の長打率は6割に乗った。チームの主砲である大山の2割3分5厘や、佐藤輝の3割2分4厘よりも高く、チームトップだ。さらに開幕からまだ9試合ながら、巨人岡本和やヤクルト村上ら長距離砲を差し置いてセ・リーグ単独トップとなった。昨季も129試合に出場して長打率4割2分9厘で、虎の隠れた長距離打者でもある。

前日6日にも2点を追う4回に右翼へ今季2号ソロを放った背番号5。絶好調のまま9日の甲子園開幕戦に乗り込む。本拠地で広島を迎えての3連戦へ「全員で頑張ります」と力を込めた。虎の不動のリードオフマンが、聖地でも長打で打線をけん引する。【村松万里子】

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