広島森下暢仁投手(26)が、プロ4年目でワーストの12安打を浴びながらも巨人打線を7回途中2失点に抑え、今季2度目の登板で初勝利を挙げた。

3人で終わったのは1度だけ。毎回のように得点圏に走者を背負う苦しい投球だったが、失点は7回の2点だけにまとめた。お立ち台では「12安打されているのにここにいていいのかなと思ってます」と苦笑い。「走者を出しても粘り強くできたのはよかった。打たれてるんですけど嫌な打たれ方、嫌なヒットっていうのはあまりなかった」と振り返った。

味方に攻守で助けられた。1回に4点の援護をもらい、7回にはドラフト同期生の宇草が代打でソロ本塁打。3回には野間が強肩で走者を刺し、4回には久保が中前への飛球を飛び込んで好捕。5回2死満塁のピンチでは、丸の右中間への打球を野間がランニングキャッチして救ってくれた。

対巨人戦はこれで21年途中から7連勝。「チームが勝ってないときもあるので、あまり実感はないですけど…。基本的には打たれているイメージはあるチーム」というものの、巨人戦に7連勝以上は、広島では03~05年の黒田博樹以来だ。

新井監督も森下の投球をたたえた。「要所要所でしっかり投げてくれたし、バックもよく守ってくれた」。チームは引き分けをはさみ今季2度目の3連勝で借金「1」。5割復帰は目前だ。開幕2戦目に登板するはずが、右肘の張りで初登板は4月13日と出遅れた。この日のG倒勝利をきっかけに、勝利を積み重ねる。【高垣誠】

▼森下が今季初勝利を挙げ、巨人戦は21年10月10日から7連勝。広島投手の巨人戦連勝は95~97年山内の10連勝が最長で、7連勝以上は03~05年黒田以来4人目になる。森下の7連勝はすべて先発でマーク。山内は先発5勝、救援5勝で、60年に7連勝した大石は先発6勝、救援1勝。オール先発で巨人戦7連勝の広島投手は黒田に次いで2人目だ。

広島会沢(初回に3点適時打)「(上本)崇司が打ってくれていたので、気持ちはちょっと楽な部分もあったんですけど。(森下)暢仁も少しは楽に投げられたかなと思うし、初回というところで畳みかけられたのは良かったと思います」

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