阪神前川右京外野手(20)が止まらない打線の波に乗った。途中出場から2安打を放ち、自身初の1試合4打点を記録した。

4回にノイジーの代走から出場。8-2の6回、3番森下の四球と4番大山の二塁打で作った2死二、三塁の好機。中日左腕橋本の4球目、内角低めのスライダーに食らいつき、しぶとく一、二塁間を破る2点適時打を決めた。これが今季40打席目での初打点。「いい当たりではなかったですけど、左ピッチャーから打ててよかったかなと思います」とうなずいた。

左腕との対戦は今季初だった。ここまで左翼スタメンでノイジーと併用される中、前川は右投手相手の先発出場が続いていた。またとない左投手との対戦に「体の開きとか、そういうところはしっかり意識しないとめくれてしまう」。細部まで意識し、しっかり攻略。内容もある一打を受け、岡田彰布監督は「これからまた左でもいこうかなという気になりますよね」と今後の左投手相手のスタメン起用も示唆した。

11点リードの7回2死一、二塁では右腕勝野と対戦。1ボールから3球ファウルで粘り、5球目の高め変化球を振り抜いた。右翼への2点適時二塁打を決め、プロ3年目で初の1試合4打点をマークした。「今までずっとチャンスで打てていなかったので、チャンスで2本打てて良かったかなと思います」。これで打率は3割3分3厘。自らのバットでアピールを続け、出場機会を増やしていく。【村松万里子】

【動画】阪神前川右京が今季初打点、右前へしぶとく運ぶ2点打 岡田彰布監督もニッコリ