中大の山口謙作投手(3年=上田西)が7回2死まで無安打と好投し、大学入学後、自己最長の7回0/3を投げて3安打1失点。今季2勝目を挙げ、日大との対戦カードを1勝1敗とした。

1球1球丁寧に投げ込んだ。得意のスライダーにチェンジアップ、カーブを低めに制球した。「有利なカウントでは三振を狙いにいきました」とギアをあげ、奪った三振は6。「ノーヒットノーランは意識ししていなかった」とは言い切ったが、7回2死から日大・代打の米津煌太外野手(1年=大垣日大)に甘く入った真っすぐをライト前に運ばれると、マウンド上でガックリと膝をついた。清水達也監督(59)に「相当意識してたよね?」と声をかけられ、「悔しかったです。少し頭にありましたね(笑い)」と本音をのぞかせた。

敵将も脱帽の投球だった。日大の片岡昭吾監督(46)は「山口君がもう良すぎちゃって手も足も出なかったですね。変化球投手と聞いて、変化球を打ちにいっているんですが、それに対応できなかったということは、抜群によかったということ」と話し、3戦目に向け闘志を燃やした。

山口は「投げ込み不足ですね(笑い)。次は9回投げられるようにしたいです」とさらなる飛躍を誓った。試合後には、清水監督に「ナイスピッチ」と声をかけられ、笑顔で握手を交わした。この1勝を自信にかえていく。