西序ノ口24枚目・勝南桜(しょうなんざくら、22=式秀)が7日目の相撲で敗れ、今場所も3連敗で19年初場所の6番相撲からの連敗が「100」に達した。

長い、長いトンネル。本人は取組後の取材に応じていないためコメントはなく、師匠の式秀親方(元幕内北桜)に電話取材で話を聞いた。師匠は「100連敗というのはとても残念な記録だが、本人は悔しさを持って、しっかり努力して力をつけている」と話す。

現在は44歳のベテラン、同じ序ノ口の沢勇との三番稽古が常。師匠によると「最初は全く勝てなかったが、最近は右四つになると勝てるようになってきた。稽古場はいいが、本場所になると、緊張してしまう。稽古場での力を出せれば勝てるようになると思う」。

15年秋場所初土俵で、今月16日に23歳の誕生日を迎える。当初から不安のあった体力面は、自らの努力で克服。式秀親方は「最初は腕立て伏せを1回もできなかったんです。今は10回以上を10セットで100回以上、こなしている。スクワットも欠かさずやっている」。ただ、場所にいくと「負け続けている」トラウマに負けてしまうという。

師匠は「春のこない冬はない。咲かない花はない。必ず連敗は止まると激励している」。勝南桜の「春」は心にありそうだ。【実藤健一】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)