新崎人生(51)が、25年の思いをリング上で披露した。みちのくプロレスをともに盛り上げてきたザ・グレート・サスケ(48)、傘下の仙台女子プロレス里村明衣子(38)らとリングに上がってあいさつ。「新崎人生は東北で生まれた。まだまだ恩返しは出来ていないが、今日は、みちのくプロレスと仙女を凝縮した良さが出せたと思う」。5年後の30周年記念大会実施も約束した。

 お遍路スタイルで入場すると「人生、最高だぞ~」と大歓声を浴びた。6人タッグでのメモリアル試合でも、存在感は際立ってきた。トップロープを拝みながら渡って相手にチョップを浴びせる「拝み渡り」。トップロープから相手3人同時にドロップキックも決めた。「久しぶりでぶっつけ本番だったので、出来るかどうかのかけ。不格好でしたけれど、ひと安心でした」と苦笑いした、バック宙からの回転蹴りも場外で成功。最後は、かつぎ上げてからのパワーボム「高野落とし」でフォールを奪った。

 男女2団体のタイトルマッチをメインにしたのも新崎人生らしさだ。「『プロレスって痛くないんでしょ? 本気でやっていないんでしょ?』などと言われることもあったが、我々は我慢比べの職業。実際に見てもらえば、プロレスの見方が変わると思う。メイン4人の若手に負けないぞという気持ちも少なからずあります」。新崎人生は、まだまだ道半ばだ。【鎌田直秀】