ボクシングの世界3階級覇者のWBOフライ級王者田中恒成(23=畑中)が19日、名古屋市の名古屋国際会議場で行われた中京大卒業式に出席した。

中京高(現中京学院大中京高)3年時にプロデビュー、昨秋の経済学部卒業までボクシングと学業を両立した田中は「すがすがしい気持ちです」。16日の元WBA&IBF世界ライトフライ級統一王者田口良一との初防衛戦から3日後で、両目に腫れは残っていたが、リング上とは別の笑顔を見せた。

「この4年間で、ボクシング1本で食べていける結果、実績を残そう」という決意で学生生活を過ごしたといい「減量中のテストが苦しかったですね」と思い出を振り返る。式典で、同大ではフィギュアスケート浅田真央以来となる理事長特別賞を受けた。卒業が半年遅れたため、この日は同級生がほぼいなかったが、式に出席して「新たなスタートになる、という気がした。高い志をもって、頑張っていきたい」という。

田口戦の平均視聴率が中京地区6・1%、関東地区3・6%、関西地区3・8%(ビデオリサーチ調べ)だったことについては「残念ですね」とこぼし、さらなる飛躍を誓った。