「男・山根」が久々に登場した。元日本ボクシング連盟会長の山根明氏(80)が会長を務めるWYBC(ワールド・ヤマネ・ボクシング・チャンピオンシップ)の興行が5月31日、京都市内で無観客で開催された。

メインは同ヘビー級タイトルマッチで王者高橋知哉選手が、挑戦者ダニエル・ハット(ブラジル)を秒殺の1回KO勝ち。山根会長は「ちょっとうつむいたら終わっとった。無観客やからせめて2ラウンドまで、ユーチューブで動画を流したい思たけど。勝負やからしゃあない。おめでとうさん。おおきに」と健在な山根節で勝者を祝福した。

「歴史に生まれ、歴史に生きた男」が会長となり、昨年9月にプロボクシングの新団体として発足。「80にして夢かける組織やから」と話す。「私が生きている間にもっと選手を強化したいね。選手を強くするのはプロもアマも同じ。テクニックとか、いろいろ勉強して強い選手を出していきたい。私が80になって感じたのは選手が孫の年代になっている。(そこまで関われ)ほんまに幸せな生き方できてるな思います」。

今後のビジョンは「日本国内で出られない選手を受け入れられるのは我々しかない」と話し、「近いうちに軽量級も作りたい」と夢は尽きない。

今後の興行予定は未定だがやはり、無観客は財政面で厳しいという。「興行とかタッチするのいややからその条件で引き受けている」と言いつつ、新型コロナウイルス禍が収まれば観客を入れての開催を目指し「小さな団体。これからも末末永く支援をよろしくお願いします」と頭を下げた。