宮城・村田町で美女シュートボクサーが剛腕に磨きをかけている。立ち技総合格闘技「シュートボクシング(SB)」に参戦する未奈(31=秀晃道場)は「フルボッコ」が信条。パンチ力に自信があり「格闘家になった以上は相手より強くないといけないし、強さの証明としてやっぱり倒したい」と真っ向勝負を誓う。

20歳まで格闘技経験はなく、体を動かしたいという理由で同道場に入会した。「道場生の子どもや(太田)代表の試合を見て、面白そうだった。最初は『選手になろうではなくアマチュアの試合に出よう』ぐらいな感じだった」が、10年10月、21歳のときにキックボクシングでプロデビュー。11年8月からパンチ、キックに加え、投げ技や立った状態での関節技が認められるSBを主戦場に戦う。

経理やインストラクターの仕事をしながら練習に打ち込み、トップファイターに上り詰めた。地方拠点に活動する格闘家は多くないが「どこにいても強くなれるし、結局は自分次第。一番大事なのは指導者や仲間だと思う。代表を信頼しているので、宮城だろうが東京だろうが関係ない」と強調する。

SBエースで総合格闘技「RIZIN」でも活躍するRENA(28)と親交が深く、昨年大みそかには、強豪とのリベンジマッチに臨んだ同選手の試合を生観戦。TKO勝利を目の当たりにして「大事なところで勝ってくるので、やっぱりRENAちゃんすごい」と刺激を受けた。

現在5連勝中だが、新型コロナウイルスの影響で次戦は未定。18年には総合格闘技も経験し「立ち技でも総合でもオファーがあれば早く試合をしたい」。ボクシング元世界ヘビー級統一王者マイク・タイソン氏(53)が好きで愛称は「ミナタイソン」。本家同様に破壊力抜群の拳で相手をリングに沈める日を待つ。【山田愛斗】

◆未奈(みな)1989年(平1)6月9日生まれ、宮城県柴田郡村田町出身。名取北、宮城学院女大卒。秀晃道場本部と同福島支部でインストラクターを務める。SB女子ライト級(63キロ以下)1位。立ち技戦績は22戦14勝8敗、総合格闘技は1戦1勝。168センチ。