歌手森高千里(47)が、23日、都内でライブを行い、熊本地震で被災した故郷熊本への思いを、ファンを前にして初めて語った。

 森高は、4曲目「友達の彼」を歌った後、地震について切りだした。「熊本を中心に九州全体に今も余震があります。悪天候で不安な時期を暮らしていると思います。お亡くなりになった方のご冥福をお祈りし、被災された全ての方に心よりお見舞いを申し上げます。1日も早い心の平穏を皆さまが取り戻せるように心より願っています」と語った。

 また、同じ所属事務所のアーティストの公演会場に募金箱を設置していると紹介。協力を呼びかけた。

 さらに森高は「熊本には兄弟、家族、友人がたくさんいます。両親や友だちとは毎日、連絡を取って『大丈夫?』と確認しています。私にできることはそれぐらいなので毎日、電話しています」と明かした。友人には車で寝泊まりしている人もいるという。

 森高は「何もできないのが心苦しいですが、早く余震がおさまってほしい。故郷のために私ができることは、歌って、歌を届けること。それが私の仕事と今、思っています。なので熊本の皆さん、九州の皆さんに私の歌が届くように今日は一生懸命に歌いたい」と語った。

 熊本の友人からはこの日、東京からパワーを送ってほしいと連絡があったという。森高が「皆さんのパワーを借りて、熊本、九州の皆さんに送りたい。今日は皆さんのパワーをください」と話すと、会場に集まった約1200人のファンから大きな拍手をあびた。この日は「渡良瀬橋」や「私がオバさんになっても」など19曲を披露した。