歌手大島花子(43)が9日、音楽の友ホールで「Concert for grief #3”そそぐひと”」を行った。

 7日に誕生日を迎えた大島は、父坂本九さんが亡くなった年齢と同じ年になった。「なんか不思議な気分ですね。当時父がどんな気持ちで歌っていたのかを知るために、いろいろ聞いていました。『なつかしのLOVE SONG』は当時わからなかったのですが、父と同じ年になって、なるほどなと思えました」と話した。また、「父の曲を次世代に伝えていくのも私たちの役目だと思います。父はもっと歌いたかったと思いますが、その分私が歌っていきます」と決意を語った。

 また、今年7月に亡くなった永六輔さんについて、「去年2月にラジオ番組で対談させていただきました」と話した。2014年発売のアルバム「柿の木坂」を永六輔さんに聞いてもらったという。「それまでは親戚のおじさんみたいな感じでしたが、表現者として最初で最後の対談でした。『OK、良かったよ』と言っていただき、通行手形というか、背中を押してもらいました」と笑顔で話した。

 コンサートは大島のボーカルに笹子重治のギター、妹尾武のピアノというシンプルなアコースティック形式で行われた。約2時間半で全17曲を披露したが、坂本九さんの曲も5曲歌い、「上を向いて歩こう」は手話を交えて披露した。