中央酪農会議は27日、東京・六本木ヒルズアリーナで1日限りの「六本木牧場」をオープンした。毎年6月1日の「牛乳の日」にちなんで、日本の酪農と国産牛乳や乳製品の魅力を体感してもらう毎年恒例のイベント。4回目の開催となった今回は「酪農の楽しさと牛乳のおいしさを、ギューッと!」をテーマに、同アリーナを牧場にみたて、ほぼ実物大の乳牛の模型や飲食ブースが立ち並び、酪農体験のワークショップなどの催し物が行われた。

 毎年6月1日は、01年から国際連合食糧農業機関が提唱する「世界牛乳の日」。これを受け、日本でも08年から同日を「牛乳の日」、毎年6月を「牛乳月間」に定めている。イベントには全国各地から酪農関係者らが参加。子どもたちに紙芝居仕立てで酪農の仕事を紹介し、搾乳や牧草ベッド体験、手作りバター教室などを通して消費者と交流を図った。ご当地牛乳やアイスクリーム、チーズをかけて食べるフライドポテト専門店の限定販売、「酪農男前コンテスト」など酪農に親しみやすい企画も好評で、終日、大勢の家族連れでにぎわった。

 この日は「牛乳が大好きで、毎日1リットル飲む」というリオデジャネイロ五輪レスリング女子53キロ級銀メダリストの吉田沙保里(34)も特別ゲストで来場。「牛乳はタンパク質やカルシウムも取れます。私はケガが少なかったのですが、小さいころから牛乳を飲んでいたからだと思う」と“霊長類最強女子”の体づくりの原点に牛乳の存在を挙げた。

 また、吉田は自ら監修した「最強カワイイミルク」のレシピも発表。たっぷりの牛乳にタピオカやホイップクリーム、食用バラをトッピングしたオリジナルミルクティーで、来場者の中から当選した30人限定に無料で振る舞った。ステージ上では24歳のイケメン酪農家から口元へスプーンを差し出され、照れながら受け入れるシーンも。「工夫すれば、もっと楽しく、おいしくいただけます。女子力もアップですね」と顔を赤らめた。模型の乳牛を使った搾乳も体験し「思った以上に勢いよく出る」と感動。多くの来場者と都心に出現した牧場を満喫し、牛乳月間のスタートを告げた。