今月16日に膵臓(すいぞう)がんのために76歳で死去したソウルの女王として知られた歌手アレサ・フランクリンさんの遺体が28日、告別式に先立って米デトロイトにあるアフリカ系アメリカ人歴史博物館に安置され、一般に公開された。

午前7時にフランクリンさんが眠る棺を乗せた霊きゅう車が博物館に到着し、多くのファンが最後のお別れに訪れた。赤いレースのドレスに赤いパンプスを履いたフランクリンさんの遺体は金メッキが施され、金色の糸で「アレサ・フランクリン ソウルの女王」と刺しゅうが施された棺の中に収められ、口紅やイヤリングなど全て赤い色で統一されていた。博物館の入り口には「私たちの女王よ、永遠なれ」と書かれた垂れ幕が掲げれ、ファンたちは思い思いのスタイルでソウルの女王とのお別れのために長い列をなしていた。

フランクリンさんの棺は30日にニュー・ベテル・バプテスト教会へと移され、同日夕方にはデトロイト市内で追悼コンサートが行われる。そして、翌31日に行われる葬儀では歌手スティービー・ワンダーやチャカ・カーンらが追悼パフォーマンスを行うことが決まっており、その様子はCNNテレビなど各テレビ局で生中継される他、ストリーミング配信されることが発表されている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)