俳優成田凌(26)が7日、京都・東映太秦映画村で主演映画「カツベン!」(周防正行監督、13日公開)の公開記念イベントを行った。撮影が行われた同映画村に約1年2カ月ぶりに帰ってきた成田は「『やっぱ、いいですね』って大きな声を出してしまった」と懐かしそうに話した。

スペシャルゲストとして同映画に出演した関西のラジオ界を代表するパーソナリティーで、映画評論家としても知られる浜村淳(84)が登場。浜村のボケとツッコミの連発の「しゃべくり」に、成田はタジタジになりながらも今回の映画で特訓した「しゃべり」で応酬した。

今作の舞台は映画が「活動写真」と呼ばれ、まだサイレント(無声)でモノクロ(白黒)だった大正時代、上映のときに「しゃべり」を入れて映画を盛り上げた「活動弁士」、通称・活弁(カツベン)を主人公にしたストーリー。成田は活動弁士を夢見る青年、染谷俊太郎を演じた。

浜村が登場する前に、昨年11月の撮影開始前に約4カ月、撮影が始まり約3カ月、トータルで7カ月かけて活動弁士の「しゃべり」を練習したことを明かした成田。マイクを持って登場した浜村は「スペシャルゲストというほど、たいそうな者ではありません。たまたま表を通りかかっただけですから」と、あいさつのつかみで観衆からドッと笑いをとった。

そこから“浜村節”で延々と、活動弁士について説明。さらに成田に「だいぶ、練習した?」と問いかけると、成田は「練習しましたよ。7カ月…、さっき言ってしまったんですけど」と打ち明けると、浜村は「聞いてました」。2人の掛け合いトークに会場は大爆笑が起こった。

トークの最後には成田が浜村に「ところで、なぜ無声映画は生まれたのでしたっけ?」と絶妙の間で“かぶせ返し”すると、浜村は「さっき言いましたように…」とタジタジになった。